こんにちは、麻雀部h-okeyaです。
前回の麻雀ブログにて麻雀レビューを行いました。好評かどうかは知りませんが、麻雀部は麻雀やる以外にネタを作りようがないので、またやります。対局の数だけ記事が書けるんだから、こんな楽なネタ探しはありません。
本日はとある日の一半荘のT.Aさんの麻雀を振り返ってみようと思います。(本人許可済み)
今回もですが、レビュー者は別にプロでもなければ上級者というわけでもありません。
保険を張ったので異論とかそういうのは心の内でとどめていただければと思います。
なお、前回と違って今回のレビュー者は「うまくなりたい」意欲が強いようなので、少しレビュー強度を上げます。
求められた需要に応えていくスタイルなのです。
ルールは前回同様Mリーグ準拠ですがダブロンあり、あがり連荘、ドボンありのルールです。
東一局

親番でまずまずの配牌、順当に孤立字牌から処理していったら
5巡目に
が対子に。

ここで選んだのは
。
ドラが
ということで辺張の受けを固定する手を選びました。
順当に孤立牌を選んだ形ではありますが、
ドラ受けとはいえ序盤ということもあり辺張の
が不安定なので、できれば辺張の
に頼らない形を作りたいところです。
ここは
切りで、
周辺とペン
を両方受けられるようにしておき、![]()
が埋まったらリーチ、
周辺に両面でくっついたら![]()
辺張を切っていく手がよいかなと思いました。
にするのは、三色を一応残すためです。
ただ、
が両面ではなくカンチャンでくっついてしまうケースも十分ありえて、その場合は結局ドラの辺張を残す可能性が高いですし、索子を残せば一通や一盃口等役ができることもあります。そう考えると素直な孤立牌切りも選択肢としてはありそうで、私自身はっきりと「これがいい」とは言いにくいところです。私も勉強ですね。
10巡目に上家からリーチが入ります。

は通っていない無筋ですが、自身もイーシャンテンなので押し。
守備型なら
対子を落とす手もありますが、親番でドラ受けのあるイーシャンテンなら押す手もあるでしょう。よいと思います。
また、辺張が残ったことでリーチにいければ自身で捨てている
のスジ+上家の現物
で待てるという将来性もあります。

12巡目で
を引かされましたが、ここで
と入れ替え。
が通っているため、
が当たるのは![]()
とカン
となりますが、
はこれ以外に辺張の
で当たる形があり、実はこのケースでは真ん中のほうが当たるパターンが少ない、地味ながら光る手筋です。
が早いので![]()
の形はあまりなさそうではありますが、ゼロではありませんし、少ないほうを選んだ選択はお見事。

さらに対面からリーチがかかるも、13巡目に待望の辺張
を受け入れ最高形になり、リーチ。

見事
で対面から出和了りを決めてリーチ・平和・ドラ・裏1の12000点。親番で押し切るメリハリのある見事な手順でした。
東一局1本場

3巡目にドラの
を対子にし、俄然やる気のある形になりました。
混一対々までつけば親倍まで見える勝負手です。

早々にダブ
が鳴けて打
。
すでに手の内で満貫が確定しているため、役牌の重なりよりも数牌の伸びのほうが重要という判断をしました。正しい手順といえるでしょう。

次巡に
にくっつき両面に。混一は逃しましたが、12000あれば文句はありません。

8巡目に上家から
が出ます。チーすれば聴牌ですが…

これをスルーしました。おそらく、対々和や混一色まで見て打点をさらにあげに行く判断をしたと思われますが、
リードしている親番の12000聴牌は取っておくのが妥当と考えます。ドラの
と
のシャンポン待ちでは待ちとして不満があるのはわかりますが、聴牌しているというのが大きいですし、
から両面に変化したりすることもあります。
をそのままツモれば6000オールという大物手でもあります。
もろもろを考えると、これについては聴牌をとるのがよさそうです。

そう思っていたら
を自力で引いて![]()
聴牌。結果的に両面聴牌を果たしました。
を鳴いていないため、![]()
待ちはかなり盲点と言えそうです。これが正解になるのもまた麻雀の醍醐味です。

終盤に
を引いて6000オールの聴牌に変化しましたが、
のツモ切り。
おそらく終盤ということもあり、ダマテンを警戒して単騎にしか当たらない
切りをしたものと考えられますが、さすがに18000確定の聴牌を取っておいたほうがよいと考えます。
か
を切ればダブ東・中・三暗刻・対々和・ドラ3のド級聴牌にとることもできますが、トップ目であること、終盤であることを考えると
切りで![]()
続行とするのがよいでしょう。
この局は一人聴牌で流局となりました。
東二局2本場

1面子1対子で愚形の多い形。
を引きましたが、まだ面子系寄りの気配。

ドラが
なので、七対子を考えて嵌張処理。しかしまだ面子手も残っています。

索子がのび、
を引いたことで一盃口の受けができたのでここでドラをリリース。よいでしょう。

このドラを対面がポンし、緊張が走ります。対面の河はそこそこ濃い捨て牌であり、聴牌でもおかしくはありません。ということで、現物の
切り。イーシャンテンを維持しておき、テンパれば
勝負の構えでしょう。

しかしここは対面のツモあがり。
は結果としては当たっていましたのでツイていたと言えますが、攻め寄りの麻雀を打つのであれば、聴牌時に放銃したとしても全く問題はありません。トップ目だからと守備寄りに考えるのであれば、オリ手順もあるでしょう。
東三局

そこそこの配牌から…

6巡目に
暗刻になり、ここから![]()
辺張落とし。
![]()
受けを残した選択ですが、ここは
か
切りがよさそうと思います。
現状三色にはならなさそうなので789を見切るのはよいですが、索子が伸びたときに改めて辺張を落とすのがよさそうな肌感です。
かなり難しい選択に見えますが、どのみち打点がない手のため、私見では
切りでイーシャンテンをとり、索子変化を待つのがよいのかなと感じました。これは人によって意見がわかれるかもしれませんね。

8巡目に上家からリーチ。
一発目は現物
をツモ切って次巡に
切り。
上家は
がかなり早めに切られているのでまず
は当たらないと考えて粘りで打ったものと思われます。この判断自体は少しでも点を失わない判断としてよいと思います。
ただ、自身がトップ目でドラも赤もないリャンシャンテンの手であり、聴牌を粘る選択なら
の現物を切る確実な手を取るのがいいかなと思いました。ただ、粘る選択と考えると、
のそばに来た
や
が結局切れなくなることを考えると、
の選択肢も一考の余地がありそうな気がします。これは、私自身も改めて考えるといい手かもしれません。

次巡に
引き。ここから現物
を切りましたが、形を残す選択をした以上は直前に通った
を切ったほうが形の維持ができていいでしょう。

こういうときに裏目が来るのもまた麻雀です。
フリテン受けになってしまいましたが、中筋になったので粘りの
切り。
一応、ここも通っていない牌ではあるので
切りがよいと思います。

その後も無筋
を押しますが、対面の追いかけリーチが来てさすがにここでギブアップ。
まで押すのはちょっと割に合っていない感覚です。粘りはここまでで、オリがよいでしょう。
この局は対面の6000オールツモとなりました。
麻雀はあがりたいから押す、せめて聴牌になるように粘る、無理なのでオリる、と目的を決めるほうがよい結果が出やすいと考えています。
中途半端にフリテンになってから押すような今回の手組は放銃リスクだけが高まるので、割り切りを持つのがよいでしょう。
東三局1本場

東3局1本場はそこそこの配牌をもらうも、11巡目に親リーチが入り早々に撤退。危なげなく流局となります。
東四局

ドラ赤と役牌がありそこそこの打点がありそうな配牌。

6巡目にこの形。赤ドラあり、
ポン3900のルートがしっかり見えます。

7巡目に
を引いてツモきりました。細かいことですが、こういう入れ替えが可能な場合は基本的に端牌の
を切っておくほうが事故が少なくなると思われます。一応、ギリギリ三色は否定されていませんが、それよりかは取れる安全を買ったほうがよさそうです。

8巡目に下家がリーチ。打点はあるもののまだ遠い形のため、
切ってオリよりの姿勢。よいでしょう。

13巡目に
をツモ切り。手牌には現物がありませんが、下家のリーチは![]()
が否定しきれていないため、オリよりに進めるのであれば
対子落としという選択もあるでしょう。ただ、
でロンと言われると1飜高いため、そうなるぐらいならいっそ2枚ある
を1枚押して、その後![]()
![]()
と4巡の安全を買う選択肢+形を維持してあがりをあきらめない考えでしょう。賢い選択と言えます。
この局は下家の2000 4000ツモとなりました。
南一局

2巡目で
が重なって3対子。仕掛けが利く形ですが…

3巡で上家にリーチされてしまいます。

ここで
切り。手バラの状態とはいえ、親番で安パイがゼロすぎるのでいっそまっすぐ行く選択肢をとったのでしょう。
対子落としで時間を稼ぎながらオリる選択が有力そうではありますが、そもそも
も比較的安全そうなだけで通ってはいませんし、安牌が続く保証もないのも確か。
当たりにくい老頭牌ぐらいは切ろうという構えです。これもありでしょう。

が通ったことでここで対子落とし。本格的にオリるルートになりました。

と、普通にオリていたらイーシャンテンまで戻ってきてしまいました。こういうことがあるのも麻雀です。

最後の選択が
。
これについては、![]()
が普通に通っていません。手番がなく聴牌も取れないため、一番安全な牌を選びたいところです。両面で残ってる筋が![]()
![]()
と![]()
しかなく、相当放銃率が高い牌です。
現物はないものの、ここは
が通っていて![]()
には当たらず、
が4枚見えているため![]()
にも当たらず、
が4枚見ているのでカン
にも当たらない
を切るのがよいでしょう。
シャンポンか単騎にしか当たりません。
他には
が通っている
、![]()
の中筋
や![]()
の中筋
という選択肢もありますが、
カンチャンや辺張が否定されていないので、やはり
がよいと思います。
南二局

北家で
対子、そこそこまとまった配牌です。

4巡目に
対子落とし。
からの横伸びを期待するということは、どうやらトップを目指してリーチで打点を求めるようです。
が暗刻になればそれでよいし、そうでないなら
を切って平和形に向かう構想ですね。

6巡目にリャンカンを残して
対子を落としました。やはりこの手をリーチにして、トップ目に一気に近づこうという算段のようです。
はっきりした目標があってよいでしょう。事実、この手形なら跳満まで見える手です。
個人的な肌感ではこの場面では3着目の親流し+北ドラ赤3900の価値はかなり高いと考えて、
ポンを残す構想が有力な気がしますが、これはトップを偉いととるか、着順の安定をとるかの好みかもしれませんね。
この局はこの後下家からリーチが入り、一巡後に上家が放銃、3900の横移動となります。
南二局1本場

普通の配牌ですが…

1枚目の
役牌はスルー。あまりまだ手格好がよくありません。ここから全力で仕掛けるのは怖いでしょう。バランスを取った選択でよいと思います。

すぐにカン
が埋まり、やる気のある形に。

この2枚目の
をスルーしましたが、これはポン優位と思われます。
ポンして
を切り、完全イーシャンテンにとるのがよいでしょう。
おそらくここでも
を落としてリーチ手順にしようという考えと思われますが、前局と違いリーチになってもドラ赤がないため打点がさして高くないという違いがあります。
3着目が近づいてきているため、ひとまず親番を流したあとで残り2局でトップを目指すのがよいかなと思いました。
この局は対面が黙聴で2000-4000のツモあがりとなりました。
南三局

トップ目が離れてしまった南三局、配牌は結構よい形。混一色が近そうですが…

ここで辺張落とし。少しでも良型を目指す方向でしょう。孤立役牌は打点のタネで残し、
はくっつきを強くした形。間を取った選択と言えます。
個人的には、結構割り切って
は切って混一色に割り切っていいかなと考えました。

2枚目の
をポン。トップ目は遠いことですし、2着確保に舵をきったものと思われます。よいでしょう。

次巡にドラ、次巡に
とひいてドラ単騎に。5200はかなり大きな加点です。良型を残して
を切る手もあるでしょうが、1300と5200では打点に差がありすぎます。カンができればもっと打点上昇が見込めますし、ここは強欲に行く選択で正しいと思います。
この局は下家が500-1000をツモあがりました。
南四局

オーラスです。1面子あるものの字牌がバラバラ。

ここで
が重なります。あがりきれれば2着です。

カン
も埋まり順調。その後すぐに
をポンできました。チャンスです。

3段目で親がリーチ。あがり連荘ルールのため流局すれば終了ですが、下家と点差が2800しかありません。下家と聴牌不聴で終わると逆転されてしまいます。
こちらは聴牌。どうするか…

ここで
単騎を選択。![]()
のほうが広いですが、
単騎にしておくと他家のリーチに共通安牌を持っておくことができ、何かを引かされても一度
でまわることができます。あがりよりも聴牌を維持するほうを考えた打牌です。鋭い選択でしょう。

すぐに危険牌の
を引き受けかえ。

次巡に
を引かされてしまいます。2枚はさすがに行けずここで撤退。下家が不聴、あるいは聴牌状態で親に振り込むことに期待しました。

この選択が正解。下家が海底で聴牌維持のために
を切り、親に5800放銃で連荘。少し距離が離れます。
正直、聴牌取りをするかオリるかはかなり微妙な選択でしたが、押している下家は聴牌と考えると、流局はほぼ負けです。下家が打ち込んでも連荘するだけなので、押し寄りになるかなというのが個人的感想ですが、精査するとオリも選択肢にあるかもしれず、どちらが正しいとは言えないかもしれません。オリるのも勝負なのです。今回は我慢が功を奏しました。
南四局1本場

おあつらえむきに
対子ですが、他の形は少々悪め。

しかし早い段階でよい形に。そして…

ここでなんと
暗刻!
ポンできるイーシャンテンでさすがにこれはもらったか?

9巡目に上家から
をポンできて聴牌…

あれ?
後から聞いたところ、どうやらこれは切りミスだったようです。聴牌するとテンパる。語源通りです。
まあ、やってしまったものはしょうがありません。うっかりは誰でもするのですから、こういうのを責めるべきではないのです。

直後、3着目からリーチが入ります。自身との点差は満貫ツモ条件。ほぼ着アップの条件はそろってるとみていいでしょう。

これがなんと高目一発ツモ。3000-6000でかわされ3着で終了…
神様はひとつのミスを許してはくれなかったようです。
まとめ
全体的に手形の選択は光るものがありました。また、渋く粘り打っていく打ち筋も見事なものがありました。
ここからは、オリるときの選択の精度をあげられると不用意な放銃が減り、ラス率の低下、トップの取りこぼしがなくなり、平均着順がもっと改善すると思われます。
まだまだ伸びしろのある、成長が楽しみな牌譜でした。
これが全然的外れのレビューかもしれないことには目をつぶって偉そうな言葉で締めます。
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