こんにちは。コーヒー部の部長、y-miuraです。
先月、部でコーヒーサイフォンを買ったんですよ。やっぱりバエでしょ、バエ、大事。
という感じで雰囲気とか演出とかで語られがちなサイフォンですが、今回はそんなコーヒーサイフォンが美味しくコーヒーを抽出できる仕組みについてお話をしようと思います。
まずはサイフォンにコーヒー粉とお湯をセットして沸くまで待ちましょう。
待ってる間にお湯の温度のお話をしましょう。
「サイフォンは高温で抽出するから香りが高い」
というようなお話を聞くこともあるのですが、実際どれくらい高温なのでしょうか。フラスコからロートに湯を上げた状態で計ってみると、90~93度程度になります。ハンドドリップで淹れる際の湯温と比較すると、高めではありますが、極端に高いわけでもないのかなと思います。
ハンドドリップの場合はサーバーに落ちるまでに温度が下がっていき、提供時には味をはっきりと感じやすい温度になります。サイフォンの場合は最後まで熱を加えて温度がキープされた状態で提供されるため、熱々のコーヒーを飲めます。サイフォンで淹れた提供直後のコーヒーからは味よりも香りを強く感じられるものと思います。冷めてゆくにつれ味がはっきりしてきますから、その変化をゆっくりと楽しむのがよいですね。
といってる間にお湯が沸いたので、ロートをセットして湯を上げていきます。この時の温度が90~93度程度です。
湯が上がり切るのに合わせて第一攪拌を行います。湯をロートに上げただけの状態では湯面にコーヒー粉が浮いた状態になり抽出が進みませんから、粉を湯に馴染ませる必要があるわけです。浮いた粉を沈めて馴染ませますから、横回転と縦回転を加えて混ぜます。強く混ぜて雑味が出ないように、かつ、しっかりと湯に馴染むように、優しくしっかりと攪拌します。
攪拌できました。上から泡、粉、お湯の層が出来ているのがわかるかと思います。これがコーヒーサイフォンの美味しさの理由のひとつです。泡が灰汁を吸着し、上下に分離しているわけです。この状態で暫く抽出を進めたら火を止めて第二攪拌をします。火を止めるだけでもお湯は下に落ちるのですが、攪拌を加えた方が早く落ちます。既に上下に分離された灰汁を溶け込ませてはいけませんから、第一攪拌とは異り横の回転を主体に優しく手早く済ませます。
第二攪拌できました。コーヒー液が下に移動し始めています。横方向主体の攪拌を加えたことで先程よりも泡、粉、お湯の層がはっきりしています。
コーヒーがフラスコに移動したら出来上がりです。ここでロートに残ったコーヒー粉の表面をご覧ください。コーヒー粉の層に泡がからめ取られています。これがコーヒーサイフォンの美味しさの理由のもうひとつです。
その見た目の良さから語られることの多いコーヒーサイフォンですが
- 下から上に湯を上げる
- 上で混ざったコーヒーの灰汁を上に分離
- 下から湯のみを吸うことで灰汁を上に残して分離(濾過)する
ということで、コーヒーの味を高める為に理に適った構造になっていることをお話させて頂きました。
弊社ではコーヒーでもプログラミングでも技術を極めたいエンジニアを募集しています。
→採用情報