インフィニットループ 広報ブログ

2015年05月22日 (金)

著者 : mizuno_as

北の大地に激辛の巨大唐揚げを求めて

から揚げ(からあげ、空揚げ、唐揚げ)とは、食材に薄い衣をつけて多量の揚げ油で揚げる調理方法。またはその調理法を使用した料理を指す。
食材に下味をつけ、小麦粉や片栗粉またはプレミックス(調整粉)のから揚げ粉などを薄くまぶして油で揚げたものである。天麩羅とは衣が異なる。日本で主要な料理の一つである。弁当や食事のおかずで酒の肴や定食屋の献立など幅広い場で食べられる。

Wikipediaより引用

こんにちは、mizuno_asです。
小さなお子様からメガネのおねーさんまで、幅広い層に大人気の唐揚げ。お弁当のおかずに、はたまたビールのおつまみに。コンビニからスーパーまで、お惣菜を扱うほぼすべてのお店で例外なく見かけるあの魅惑のキツネ色は、日本の食卓をささえるモストポピュラースナックと呼んでも差し支えないでしょう。
さて。突然ですが日本亭というお弁当屋さんをご存知でしょうか?

全国13都道府県に展開する、いわゆるほか弁屋さんなのですが、なぜか札幌とそれ以外の店舗でメニューが違うという変な特徴を持っています。そんな日本亭の看板メニューが、非常に大きなサイズの唐揚げ、通称「デカから」です。オープンソースカンファレンス北海道のスタッフ弁当に採用された実績もある、まさに北海道のIT業界を胃袋から支えていると言っても過言ではない日本亭のデカから弁当ですが、レギュラーの「しょうゆ」以外に「塩」と「激辛」というフレーバーが存在することと、その組み合わせを自由に選べることは、あまり知られてはいないようです ((デカから3弁当、しょうゆ1、塩1、ゲキ1で、のようなオーダーが可能です。)) 。

インフィニットループ最寄りの、北3条店のデカから弁当。すべてはここからはじまった!

インフィニットループ最寄りの、北3条店のデカから弁当。すべてはここからはじまった!


それはさておき、先日ひょんなことから、日本亭東札幌店で激辛をテイクアウトする機会がありました。ところがこの激辛、いつもお昼に利用している北3条店とは辛さがまったく違うのです。辛さはほどよくマイルドで、よく見れば色合いも少し黒っぽく、落ち着いた感じがします。もしかして、店舗ごとに味付けに違いがあるのでしょうか? そう考えた筆者はゴールデンウィークを利用して、全店調査の旅に出ることにしたのでした。

月寒店

5月4日、朝。
午後から雨という天気予報を聞きながら、自転車にまたがり一路月寒を目指します。札幌駅を中心とした市内はだいたい平坦な道のりなのですが、札幌ドームのある月寒方面だけは坂の上に位置しています。ならば足が元気なうちに、月寒店、西岡店を回ってしまおうという考えです。ちなみに日本亭では、おかずを単品でオーダーすることができます。すべての店舗でデカから弁当(10個!)を食べるのはさすがに無茶というものなので、今回は単品デカからを1個ずつ食べ比べていくことにしました ((しかし今になって考えると、赤ん坊の拳大の唐揚げを10個食べるのも大概な気がします。)) 。
午前10時、開店に合わせて店内へ。

「すみません、単品でデカからの激辛を1個ください」
「あ、うちは激辛やってないんですよ」
「ΩΩΩ < 」

店舗ごとに差があるのではないか、というところから始まったこの企画。まさか取り扱いの時点で差があるとは、完全に想定外の事態です。とりあえず朝ごはんとして、デカから(塩)をひとついただきました。揚げたてで、とても美味しいのです ((標準のしょうゆ味は作り置きされていることも多いのですが、塩や激辛はその場で揚げてくれるため(少々時間はかかるものの)揚げたてのアツアツを食べることができます。)) 。

西岡店

続いては月寒中央通りの角をまがって取り舵いっぱい、南平岸方面へ向かいます。

「すみません、デカからの激辛ありますか?」
「うちではやってないんですー」
「(´゚д゚`)」
薄々、そんな気はしていました。

かわりと言ってはなんですが、ここでは定番のしょうゆをいただきました。なんとレタスつき。西岡店は店内のイートインスペースも広くて快適ですし、近くには有名な観光スポットもありますので、札幌にお越しの際には是非一度お立ち寄りください。

大通店

今度は豊平川を渡り、もいわ山ロープウェイを左手に眺めながら大通、北海道立近代美術館のそばまで北上します。

「すみません、デカからの激辛を1個……」
「ごめん、やってないんだわー」
もしかして、激辛って取扱店舗の方が少ないのでしょうか。このあたりで「最初に取り扱いがあるか電話確認すればいいんじゃないか」などという、情緒もへったくれもない企画の根本を揺るがす思いが脳裏をよぎります。

本日2個目の塩をいただきました。大通店はレタスなし。しかし今思えば、激辛を取り扱ってない店舗では無理に唐揚げを食べなくてもよかったのかもしれません ((結局最後まで食べ続けましたが……。)) 。

八軒店

大通からさらに北上し、札幌競馬場の脇を通ってJR沿いに琴似駅へ。駅の手前の交差点を右にちょいと曲がれば、そこが八軒店です。

休日の午前中だけあって、店内にお客さんの姿はありません。カウンターの奥には椅子に座って船を漕ぐ店員さんと、大昔は白かったと思われるラジカセから流れる中島みゆき。はじめて足を踏み入れた日本亭八軒店は、そんなお店でした。
店員さんに聞こえるよう、こころもち大きな声で聞いてみます。
「すみません、デカからの激辛ってありますか!?」
「はい、1個でいいの?」
ついにこの時が! はやる気持ちを抑え、年期の入った丸椅子に座ってじっと揚がるのを待つこと10分間。4店舗目にして、念願の激辛にありつくことができました!

辛い。
美味しいけど、激辛なんだからあたりまえだけど、辛い。
道内最高と言われた北3条店を上回る出来栄え ((ボジョレーヌーボー風に表現。)) ではないでしょうか。食べる時はお水かお茶、あるいは麦から作られた炭酸飲料的なものを用意するといいかもしれません。筆者はカウンター横の冷蔵庫から、お茶を一本購入しました ((「つめたーい」と書かれていたのに冷蔵庫には電源が入っておらず、お茶が常温だったことなどはさておき。)) 。

北36条店

琴似から学園都市線沿いに北上し、札樽自動車道を越え、世界最北 ((2015年5月現在)) の日本亭である北36条店へやって来ました。

なんとこちらも激辛取り扱い店舗でした! しかしイートインスペースがないため、必然的にテイクアウトになります。食べるまで少し時間をおいてしまったせいか、八軒店に比べると辛さはやや抑え気味のように感じました。ちなみにレタスはなし。
なお筆者はここではじめて、「しょうゆ」「塩」「激辛」に続く第四のフレーバー「スタミナ」の存在を知ることになります。まだまだ筆者と唐揚げの戦いは続きそうな予感がします。

北2条店

北2条店はサッポロファクトリーのやや東側に位置します。オフィスが移転したことで、お昼休みにも行きやすくなりました ((それでもやや北3条店の方が近いようです。)) 。

北2条店も激辛取り扱い店です。そしてレタスつき。北36条店よりやや辛いような気もしますが、おおむね互換性のある辛さと言えるでしょう。店内が広いので、お昼時に店内で揚がりを待ちやすいのもポイントが高いですね。これからは北3条店と気分によって使い分けようと思います。

札幌インター店

ふたたび豊平川を渡り、南七条米里通を北東へ。道央自動車道札幌インターの手前にあるのが、日本亭札幌インター店です。

残念ながら激辛の取り扱いはありませんでしたが、珍しくしょうゆをその場で揚げてもらえました。やっぱり揚げたては美味しいですね!

伏古店

札樽自動車道沿いにまたまた豊平川を渡り、今度は伏古店へ。

激辛は扱っていなかったので塩と、ごはんも食べたくなったのでのり弁を追加注文しました。。他の店舗に比べて衣がパリパリサクサクしていたのが印象的です。店内は狭いものの椅子と机が置いてあり、「ここで食べてもいいよ」という店員さんのお言葉に甘えさせてもらいました。

元町駅前店

元町駅前店は、おそらく道内全店舗中もっとも小さい店舗でしょう。一応店内に小さなテーブルと椅子はあるものの、ほとんど角のタバコ屋さん、といった佇まいです。

激辛の取り扱いはなかったため、しょうゆをその場で揚げていただきました。レタスつき。繰り返しますが揚げたては美味しいです。
元町駅前店は10:30から15:00と、17:00から23:00という変則的な営業時間になっているため、お立ち寄りの際はご注意ください。なお夜23時まで営業しているのは、筆者の知る限り全国の日本亭の中でも元町駅前店だけです!

東札幌店

そして最後は、今回の調査のきっかけとなった東札幌店です。

あらためて見ると、色がまったく違います。そういえば、他の店舗はパウダー状の辛子を使っていたようですが、東札幌店ではペースト状のものを使っていたような気がします。また通常のデカから130円に対し激辛は10円増しになるのが定番なのですが、東札幌店は20円増しでした。そのあたりに何か秘密があるのかもしれません。

おわりに

店名 激辛 辛さ レタス 寸評
北3条店 かなり辛い × IL的に基本となる店舗。いつ行ってもおいしい。
月寒店 × n/a × 椅子とテーブルあり。雰囲気よし。
西岡店 × n/a かなり広くて快適。聖地巡礼のついでにどうでしょう。
大通店 × n/a × 店内で食事する場合の味噌汁サービスが高ポイント。
八軒店 とても辛い × おかずの組み合わせ例が掲示されてたり。本棚には美味しんぼ。
北36条店 やや辛い × 店内は狭いので持ち帰り専用。駐車場がないので注意。
北2条店 わりと辛い 椅子とテーブルあり。会社のそばなのでこれから出番が増えそう。
札幌インター店 × n/a × 店内はやや広い。立地的に車でのアクセスがしやすい店舗。
伏古店 × n/a × 狭いけど椅子とテーブルあり。サクサクの衣が美味しい。
元町駅前店 × n/a とても小さな店舗なので持ち帰りをおすすめ。営業時間長い。
東札幌店 控えめ × ヒリヒリするような辛さが苦手の人におすすめ。

激辛については、やや特殊なのは東札幌店だけのようです。そして言うまでもないことですが、全店舗を通して安定した美味しさであることを再認識する調査結果となりました。
そんなわけで帰宅してシャワーを浴びたら、唐揚げとビールで乾杯したいと思います。総走行距離は約65km、食べた唐揚げは10個でした。

お疲れさまでした!